- 地震・津波対策
- 耐久性
- 大荷重
- 施工性
- 二重防食/摩擦圧縮型
港湾用グラウンドアンカー
グラウンドアンカー工法(タイブルアンカーA型)岸壁・護岸耐震補強アンカー工法
- (一財)沿岸技術研究センター 港湾関連民間技術 確認審査・評価報告書第08003号
- 新技術情報提供システム NETIS登録No:KTK-100010-A(現在はNETIS掲載を終了しております)
岸壁・護岸耐震補強アンカー工法は、
地震時の変位を抑制することが可能な耐震補強アンカーです。
既設の重力式岸壁(ケーソン)および矢板式岸壁に、グラウンドアンカー「タイブルアンカーA型」を用いてプレストレス力を与えることにより、地震時の変位を抑制することが可能な耐震補強技術です。

特長
- 1.テンドンはフレキシブルな構造で、二重防食加工を施しているため、耐久性に優れています。
- 2.圧縮型アンカーの特長により、以下の安定した力学性状を有しています。
- グラウト材が全長にわたり圧縮力を受けるためグラウトの進行性破壊が生じにくい。
- 引張特性、クリープ特性が安定している。
- 繰り返し荷重に対し安定している。
- 3.ナット定着方式なので、緊張定着が確実に行えます。再緊張、除荷といったメンテナンスも容易です。
- 4.アンカー部材は工場において製作・組立てを行うので、高品質が確保されます。
- 5.現場での防食加工がなく、省力化が図れます。
- 6.港湾施設での実積が豊富です。
テンドンの構成
タイブルアンカーA型の主索であるテンドン(14規格)は、JISに規定されている低リラクセーション材、7本および19本よりのPC鋼より線を用い、7本よりPC鋼より線はさらに7本または19本より合わせた多重よりPC鋼より線を用いています。
防食構造
① アンカー頭部プレート前面
アンカーキャップと充填材で保護、防食されます。
② アンカー頭部プレート背面
ストッパーシース、端部シース、防錆油により、水や有害物質を遮断します。
マンション付根部は、マンションと被覆材(ポリエチレン樹脂)をラップさせ、圧着時の周圧力を作用させて高い防水性を確保し、テンドンを腐食から守ります。
③ 自由長部およびアンカー体
テンドンは防製油を充填し、さらに十分な厚さのポリエチレン樹脂で全長をコーティングしたグレードの高い二重防食加工を施しています。
圧縮型アンカーの特性により、グラウトは全長にわたり圧縮力を受けます。そのためテンションクラックが生じず、グラウトが防食のひとつとして有効に働きます。
規格一覧表
| 項目\呼名 | F20TA | F40TA | F50TA | F60TA | F70TA | F100TA | F110TA | F130TA | F170TA | F200TA | F230TA | F270TA | F310TA | F360TA | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 構成 | 1×φ15.2 | 1×φ17.8 | 1×φ20.3 | 1×φ21.8 | 7×φ9.5 | 7×φ11.1 | 7×φ12.4 | 7×φ12.7 | 7×φ15.2 | 19×φ9.5 | 19×φ10.8 | 19×φ11.1 | 19×φ12.4 | 19×φ12.7 | |
| 公称径(mm) | 15.2 | 17.8 | 20.3 | 21.8 | 28.5 | 33.3 | 37.2 | 38.1 | 45.6 | 47.5 | 54.0 | 55.5 | 62.0 | 63.5 | |
| 断面積(mm2) | 138.7 | 208.4 | 270.9 | 312.9 | 383.9 | 519.3 | 650.3 | 691.0 | 970.9 | 1042.0 | 1323.9 | 1409.6 | 1765.1 | 1875.5 | |
| 単位質量(kg/m) (PC鋼より線) | 1.10 | 1.65 | 2.15 | 2.48 | 3.04 | 4.09 | 5.13 | 5.45 | 7.75 | 8.77 | 11.10 | 11.78 | 14.80 | 15.70 | |
| タイブル質量(kg/m) (PC鋼より線+ポリエチレン) | 1.37 | 1.95 | 2.49 | 2.84 | 3.65 | 4.92 | 6.11 | 6.54 | 9.30 | 9.94 | 12.46 | 13.06 | 16.42 | 17.38 | |
| 引張荷重Tus(kN) | 261 | 387 | 495 | 573 | 714 | 966 | 1120 | 1281 | 1680 | 1938 | 2280 | 2622 | 3040 | 3477 | |
| 降伏荷重Tys(kN) | 222 | 330 | 422 | 495 | 608 | 826 | 952 | 1092 | 1428 | 1649 | 1938 | 2242 | 2584 | 2964 | |
日本港湾協会「港湾の施設の技術上の基準・同解説(2018年)」に基づく照査荷重
| 項目\呼名 | F20TA | F40TA | F50TA | F60TA | F70TA | F100TA | F110TA | F130TA | F170TA | F200TA | F230TA | F270TA | F310TA | F360TA | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 許容荷重Tas(kN) | 永続状態 | 110.1 | 163.7 | 209.4 | 245.6 | 301.6 | 409.8 | 472.3 | 541.8 | 708.5 | 818.1 | 961.5 | 1112.3 | 1282.0 | 1470.5 |
| 変動状態 | 132.9 | 197.6 | 252.7 | 296.4 | 364.1 | 494.6 | 570.1 | 653.9 | 855.1 | 987.4 | 1160.5 | 1342.5 | 1547.3 | 1774.9 | |
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